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2種(高校生)

プレミアリーグEAST第11節 青森山田高校vs市立船橋高校(千葉)

2017年09月04日
9月4日(日)プレミアリーグEAST第11節 青森山田高校vs市立船橋高校(千葉)
会場:船橋市法典公園(グラスポ)球技場

首位・青森山田と最下位・市立船橋の直接対決。順位だけで見たら、青森山田が優位に見えるが、夏を越えた後の市立船橋の手強さは、毎年のように相手にとって脅威となっている。今年もまた、それを印象づける一戦となってしまった。

立ち上がりは市船ペースだった。プロ注目のFW福元友哉をターゲットに、期待の2年生トリオの井上怜、松尾勇佑、西堂久俊の3シャドーが前線に飛び出して行くサッカーに、青森山田は受け身に回った。それでも郷家友太と堀脩大のダブルボランチ、小山内慎一郎と簑田広大のCBコンビが中央を固め、決定機を作らせなかった。

17分にはカウンターからMF壇崎竜孔が左サイドでボールを受けると、カットインから強烈なミドルシュートを放つ。これは高校ナンバーワンGKの呼び声が高い市船GK長谷川凌に弾かれたが、こぼれ球に反応したMF田中凌汰が豪快に蹴り込んで、青森山田が幸先良く先制をした。

これで勢いに乗るかと思われたが、ここから残留に向けこれ以上勝ち星を落とせない市船の執念に合う。28分には右サイドを突破した田中のシュートをGKが弾き、こぼれをFW中村駿太が詰めるが、GK長谷川の気迫のブロックに阻まれる。

その後も、中村と壇崎を中心に猛攻を仕掛けるが、追加点が奪えず、42分に一瞬の隙を相手に突かれてしまった。

市船のFKがゴール前に飛んで行くと、小山内とGK飯田雅浩が譲り合いをし、2人の間にバウンドしたボールを福元に飛び込まれ、ループシュートで同点に追いつかれてしまう。
「正GKの坪歩夢が練習中に鎖骨を骨折して、前節から飯田が出ているが、ちょっと安定感が欠けている。このシーンもウチの選手が競っているから、来て欲しくないのに来てしまう。ディフェンスはあのような出方をされるとやりづらい。GKは出るのであれば、それが触るのが鉄則」と、黒田剛監督も悔やんだように、連携ミスから生まれた痛恨の失点は、市船に勢いを与えてしまった。

実はこのゴールは、市船のエースストライカー・福元の今季リーグ初ゴールだった。「ずっと獲れなくて、みんなに申し訳ない気持ちでいた。だからこそ絶対に今日、点を獲ってチームに貢献をしたかった。1点獲れて、より気持ちが乗った」と福元が語ったように、市船にとっては待望のエースによるゴールだった。それだけに、チームの士気が上がるのは当然のことであった。

50分には左サイドを突破し、ニアサイドに飛び込んだ福元が強烈なシュートを放つ。これはGK飯田がスーパーセーブを見せたが、市船に『ゴールのにおい』が漂い始めた。

勢いを取り戻した攻撃陣に、市船の守備陣の集中力も増した。青森山田は71分に縦パスから中村が抜け出し、中央の郷家に折り返すと、郷家が決定的なシュートを放つが、これをGK長谷川が気迫のビッグセーブ。するとその直後の74分、市船は千葉入団内定のDF杉山弾斗の左クロスを、福元がダイビングヘッド。「GKが前に出ているのが見えたので、頭上を狙った」と語ったように、飯田のポジションを良く見て、ループ気味に放たれたボールは、狙い通り飯田の頭上を破ってゴールに吸い込まれた。

一度ひっくり返った試合は、もう元に戻すことが出来なかった。試合はそのままタイムアップし、青森山田が最下位の市立船橋に1−2で敗れた。2位の清水エスパルスユースが京都サンガU-18を2−0で下したため、清水ユースに首位を明け渡す格好となった。
「今日の試合は中村駿太も2得点取るチャンスあったし、郷家もあった。浦川も突破からチャンスを作っていて、フリーの選手がいたからクロスをマイナスで入れていれば試合は難しくならなかったし、4点は獲れていた。やっぱり、獲れる所で前の選手が点を獲らなかったら負けてしまう。ただ、今日のようにディフェンスが安易に失点していたら、優勝は出来ない。去年はそれがなかった。廣末陸(FC東京)を中心にまとまっていた。去年は残り3節で無失点だったし、そこはもう一度見つめ直さないといけない。今日の負けは良い薬になったと思う」。

試合後、黒田監督が厳しいコメントを残したように、青森山田らしくないばたついた試合運びをしたゲームであった。もちろん市船の気迫とまとまりは見事で、今後、相手チームにとって脅威の存在になることは間違いない。だが、そういうチームに勝ってこそ、隙の無い王者として君臨することが出来る。

だが、まだ優勝圏内にいることは間違いない。黒田監督が言うように、この敗戦を『いい薬』にして、よりレベルアップをした集団となることを期待したい。特にGK飯田にはこの苦い経験を糧に、更なるレベルアップをして欲しい。それが来年度のチームにも直結する重要な要素であるのだから。
取材 安藤隆人
次節 
9月3日(日)11:00~ vs大宮アルディージャユース @青森山田高校


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