1種(社会人)
J3昇格に近づく1勝。4戦ぶり白星で通算2位をキープ。〈JFLセカンドステージ第12節 ヴァンラーレ八戸FC対MIOびわこ滋賀〉
2018年10月28日
10月28日(日)に行われたJFLセカンドステージ第12節、通算順位2位につけるヴァンラーレ八戸は、5位のMIOびわこ滋賀をホームに迎えた。
「今週の滋賀戦は本当に重要。この試合で(昇格が)左右するんじゃないか、それぐらいに思っています」と試合前に話していた葛野昌宏監督。昇格に向け重要な一戦として位置づけていた試合は、後半23分のMF⑦中村太一のゴールで1-0の勝利。4戦ぶりの白星を飾り、通算順位2位をキープした。
立ち上がりから球際での闘う姿勢、セカンドボールへの素早い反応を見せるヴァンラーレ八戸。相手の攻撃に対しても高い位置からのプレスと自陣深くにボールを運ばれても中を固める守備で冷静に対応。
攻撃でもFW⑱谷尾昂也を起点に2シャドーの⑦中村太一、㊹秋吉泰佑の素早いサポートからサイドに展開し相手ゴールに迫った。
前半8分、敵陣右サイドでフリーキックのチャンスを得ると、MF➉新井山祥智の蹴ったボールにニアで谷尾が頭で合わせるが、これはクロスバーに直撃。
28分には、カウンターから右サイドのMF㉗國分将のクロスに再び谷尾が右足で合わせるもポストに嫌われ、2度の決定機を決め切ることが出来ない。
スコアレスで迎えた後半23分、待望の先制点が生まれる。
敵陣右サイドでフリーキックを獲得したヴァンラーレ八戸。キッカーの新井山がゴール前に放り込むと見せかけ、ミドルレンジにポジションを取っていたフリーの中村にパス。これをダイレクトで合わせると、低い弾道のシュートは相手ディフェンス陣の間を抜けネットを揺らした。
「前半から相手のコーナーキックの守備がゴール前のスペースを埋める守り方だったので、PAの外にいればマークがつかないのはわかっていました。祥智さんが蹴る前は、特に合図みたいのはなかったですが、(ボールが)来てもいいように準備はしていました」と中村。
新井山も「前半から相手が(セットプレーの守り方が)ゾーンで、(中村も)前半から狙っているのかなと思っていました」と前半の状況を頭に入れつつ、2人がイメージするプレーから先制点を奪った。
葛野監督も「セットプレーでは『隙をつく』をテーマとして常に言っています。新井山と中村の2人の関係性で、一瞬の判断から相手の隙をついて決めたゴール。価値のあるゴールだと思います」と一瞬の判断からゴールを生んだ2人を称えた。
その後は、前に出る相手の攻撃に対して押し込まれる時間帯を作られながらも失点を0に抑え、試合を締め括った。
試合後の会見で葛野昌宏監督は「難しい試合ではありましたが、1-0とホームでしっかり勝って、勝点3を自分たちの力でもぎ取ったことは非常によかったと思います」と勝利という結果に対して満足しつつも「今日の勝利は非常に大きいですけど、まだ何も決まっていないということ。残り3試合、いつも通りしっかり準備をして臨みたい」と年間順位4位以内が確定してない状況を踏まえ、残す3試合を見据えた。
次節は11月3日(土)、JFL3連覇を決めたHondaFCとアウェイで対戦する。