2種(高校生)
高円宮杯U-18プレミアリーグEAST第20節 青森山田高校、ホーム最終戦で敗れる
2024年11月26日
中断期間を挟んで再開された高円宮杯U-18プレミアリーグEASTは、残り3節。11月24日(日)、7位の青森山田高校はホームで8位・川崎フロンターレU-18と対戦した。
青森山田は思うような攻撃をさせてもらえず、立ち上がりから完全に試合を支配したのはフロンターレ。30分、コーナーキックから先制点を奪うと、前半終了間際の44分にはフリーキックから追加点が入る。
0-2で折り返し、後半こそは巻き返しを図りたい青森山田だったが、57分にはコーナーキックから失点し点差は3点に。試合終盤にはGK①松田駿も前線に上がり、反撃の糸口を掴もうと試みるも、0-3のまま試合終了。前半にDF④伊藤柊が放ったシュート1本のみに封じられ、無得点で敗れた青森山田は8位に順位を落とした。
失点は3点ともセットプレーからこぼれ球を押し込まれた形。正木昌宣監督は、「こういうリーグですと一つのセットプレーで勝敗が分かれるという話は試合前のミーティングでもしていて、我々がそこを優位に持っていきたかったのですが、前半の立ち上がりのところから押し込まれる時間帯が長く、なかなか我々のセットプレーが取れませんでした。逆にセットプレーをしっかりものにしてきたフロンターレさんはさすがでしたし、我々もセットプレーの守備というところをもう一回確認しながらやっていかなければいけないなと思いました」と悔しさを滲ませながら振り返り、走力の差、セカンドボールの回収でことごとく負けていたことなどを敗因として挙げた。
残り2試合は高体連チームとの対戦となる。
「もう一度チームでやるべきことをきちっと整理して、セットプレーの守備を含めて一つひとつ詰めていきたい。高体連には今年なかなか勝てていないので、選手権も見据えてラスト2試合、いい流れを作れるようにいい準備をしたいと思います」
今季挙げた8勝のうち高体連チームに勝利したのはわずか1試合、開幕戦の市立船橋高校戦のみ。残り2試合で対戦する尚志高校、昌平高校はいずれも前期の対戦で敗れている相手。すでにリーグ残留は確定しているが、プレミア終了後に待つ選手権に良い形で繋げるためにも、「もう一度強い青森山田を表現できるように、いい準備をしたい」と正木監督は前を向いた。
0-3という結果に終わったホーム最終戦。キャプテンのDF⑤小沼蒼珠は、チームとしても個人としても「完敗だった」と、厳しい言葉でこの試合を振り返った。
「セットプレーですべて失点してしまったんですけど、それ以外にも、球際で負けていたり、ヘディングで負けていたり、個人で負けたりというのがすごく多くて力負けしていたので、本当に今日は完敗だったと思います。ディフェンスラインのキャプテンとしても、自分がヘディングでも全部勝たなければいけないのに、負けや50:50の状況が多かった。そこをしっかり勝ち切ってチームに勢いをもたらせないとキャプテンとはいえないと思うので、自分の完敗だったと思います」
3年間の思い出が詰まったこのグラウンドでの最後の試合。勝ってみんなで笑って終わりたい、その願いは叶わず。試合の後片付けをする仲間たちの姿を見つめながら囲み取材に答えるキャプテンの目から、溢れる涙。
「こうやって今も片付けをしてくれている3年生に申し訳ない。キャプテンとして、何も結果を出してないので、本当に悔しいです」
残り2試合、そして選手権に向けて「絶対負けないようにやっていきたい」とキャプテンは奮起を誓った。