大学サッカー通信
第11回 大学サッカー通信~北城俊幸×奥山大~(慶應義塾大学2年)後編
2017年11月26日
2010年1月。U-12八戸市選抜で挑んだフクダカップ。前列左端が北城選手(小学6年生)。
北城俊幸
―大学サッカー1年目はどうでしたか?北城 高校を卒業する時には、大学に入ってすぐ活躍するイメージができていましたし、自分の中で、高いレベルでやってきたという自信があったので、そのプライドはけっこう打ち砕かれたというか、理想と現実の差はあったかなと思っています。でも、Bチームだからといってダメにならずに、現状を受け入れて1年目を過ごせました。小学校、中学校、高校と、試合に出られない経験があまりなかったので、そういう面ではすごく自分にとっては貴重な時間になったかなと思います。
―大学生になって、高校サッカーと大学サッカーの違いを、一番どこで感じましたか?北城 スピード感とフィジカルは、すごくレベルが上がるということ。大学のレベルになると、プロの一歩手前と言っても過言じゃないと思うのですが、一気にレベルが上がったなというのは、一つのミスで失点したり、一つのミスで負けに繋がってしまうという部分ではすごく感じます。一勝の難しさや勝点3をとる難しさはみんなが感じているので、勝つために頭を使わないといけないですね。
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2010年9月。青森県中学校サッカー秋季新人大会の時の写真。
1年生で全試合スタメン出場。今と同じ定位置左サイドバックで優勝に貢献した。
―大学卒業後は、プロを目指していますか?北城 そうですね。大学を卒業したら、社会人とかで続ける人もいると思うんですけど、基本的には本気で打ち込むサッカーが終わるか、プロにいけるかというところで、最後のチャンスだと思うんですよ。もちろん試合に出られないとプロなんて当然行けないですし、自分が(大学)3年目の終わりとか4年目には、プロに行くビジョンを描けていないといけないと思うので、今必要なこととか、そういう部分は自分なりには考えて取り組んでいます。それまでに、自分の立ち位置が見えてくると思うので、その時にどういう決断をするかというのは、今考えてもどうしようもないことなので、あまり考えないでやりたいなとは思います。それこそ、社会に出ても必要なスキルはあると思いますし、勉強も大事ですけど、大学生になって幅が広がって、いろんな人と会ったり大人の人と話す機会が増えたので、そういうのは大事にしていけたらいいかなと思います。
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度重なる逆転劇を繰り広げ、全国高校サッカー選手権大会では3位に輝いた。
―そろそろ選手権が始まります。昨年の後輩たちの2冠についてはどう感じましたか?北城 悔しい気持ちもあるんですけど、ムキになるほど悔しくはなくて、自分たちよりも力があったから優勝できたと思いますし、後輩たちが優勝したのは嬉しかったですよ!というよりも、監督とかがあれだけ喜んでいたら嬉しいものですね。山田って、けっこう卒業生や親がみんな観に来て、山田ファミリーみたいな雰囲気があるので、その一体感でみんなで喜べるのが一番良かったんじゃないかなと思います。
奥山大
三条中学校時代の貴重な1枚。八戸市中体連では優勝を果たした。
―マネージャーの役割を教えて下さい。奥山 マネージャーごとにある役割があるというよりは、色々な業務をマネージャーみんなで協力してやるというイメージです。けっこう学生主体でやっている組織なので、OBへの対応や大会の運営、さっき僕がやっていた「チーム付き」というのもやります。遠征なども全部僕らで手配しますし、早慶戦や蹴球祭の準備をするというのが僕らの役割です。それをみんなで協力してやっています。
―マネージャーになって良かったと思うのは、どんなことでしょうか?奥山 一つは、この環境がそうさせてくれているというのもあると思うんですけど、一緒に大きな夢を追いかけられる機会に恵まれたということ。もう一つは、自分がすごく成長しているなという実感があること。ピッチから離れて分かることとかありますし、業務としてパソコンを使ったり色々な運営をしていく上で、スキルが上がっていったりというのもあります。そこは本当に難しいし、終わりがないことなんですけど、そういうサッカーの別の面白さ、別の側面に触れられるというのは、マネージャーをやって良かったなと思います。みんなと一緒に喜べるのが、マネージャーでもプレーヤーでも変わらない喜びというか、それがスポーツやサッカーの良さだと思うので、サッカーに全力で取り組む一人の人間として、すごく良かったなって思います。
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