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現在発売中のVOL.45からサッカージャーナリスト『安藤隆人が行く』を少しだけ紹介します!
2017年05月16日
プーマカップ前橋/サニックス杯/ガバナーカップ
この3つのフェスティバルを終えた青森山田高校について皆さんこんにちは!
2、3月で僕は実に10ものフェスティバルを取材してきました!そのうちの3つで青森山田を取材したのですが、この3つのフェスティバルを通じて、今年のチームが着実に良くなって行く過程を見ることができました。
最初に取材したのが3月11日から12日にかけて群馬県で行われた『プーマカップ前橋』。このフェスティバルに青森山田は初めて参加しました。というのも、この大会の主催者は前橋育英。そうです、昨年度の選手権で青森山田が決勝で戦った相手です。
「このタイミングで青森山田と戦うのは、我々にとって意味あること」と前橋育英・山田耕介監督が語ったように、前橋育英からの『再戦状』を受けた形となったのでした。
青森山田にとってこのフェスティバルが雪深い青森を離れ、緑の映えるフルコートのピッチで試合をする初の機会。2月上旬の東北新人大会決勝を最後に実戦から遠ざかっていた選手たちにとって、いきなりの試合が全国トップレベルのチームが集まったこのフェスティバルとなったのです。加えて、大会前日の10日に青森をバスで出て、到着したのが試合当日の8時頃。車中泊からの試合ですから、コンディションは正直厳しいものがありました。
初戦のジェフユナイテッド千葉Uー18戦は、そのコンディションの悪さがモロに出て1ー2の敗戦。「反省点ばかり」(MF郷家友太選手)と、選手達の表情は暗かったのですが、翌日の午前に組み込まれた前橋育英vs青森山田の試合になると、表情は一変していました。
試合前のアップから両チームともに気合い十分。「向こうは絶対に勝つという気持ちで臨んでくると思う。僕らもそれに飲まれてはいけない」(DF小山内慎一郎選手)と、気迫がぶつかりあっていました。
いざ試合が始まると、前半は前橋育英ペース。日本高校選抜の合宿で主軸3人を欠くも、彼ら以外は昨年のレギュラーが多く残り、今年の優勝候補にも挙げられる前橋育英の攻撃の前に、青森山田は後手に回り、前半を0ー2で折り返しました。
しかし、ハーフタイムに正木宣昌コーチの檄を受けたチームは、後半になると見違えるような動きを見せるようになります。65分(試合は35分ハーフ)に小山内選手の縦パスを、MF堀脩大選手がDFを背負いながら受けて、反転からスルーパス。これに反応した2年生FW三國ケネディエブス選手が長い足を伸ばして、GKとの1対1を制し、反撃の狼煙を上げるゴール。そこからさらに猛攻を仕掛けると、後半アディショナルタイムに右FKから郷家選手が押し込んで同点ゴール。GK飯田雅浩選手もゴール前に上がっての気迫のセットプレーからのゴールは、まさに彼らの粘り勝ちでした。試合は2ー2のドロー。この一戦で選手たちは成長の階段を一段上がりました。
2 回目はサニックス杯国際ユースサッカー。この大会は黒田剛監督も来ていて、本格始動の大会となりました。しかし、サニックス杯は厳しい結果に終わりました。グループリーグで流通経済大柏と東福岡に敗れ、3位で終わると、下位トーナメントでも神村学園に敗れ、昨年3位のサニックス杯で13位に終わりました。
「やっぱり力がないことを思い知らされた」と小山内キャプテンは語りましたが、サニックス杯から4日後の3月23日に兵庫県で開催されたガバナーカップで大きな変化が起こりました。それは柏レイソルUー18のエースであり、Uー19日本代表FWの中村駿太選手が編入し、この大会からチームに合流したことです。