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12月25日発売の最新号「AOMORI GOAL VOL.55」から第97回全国高等学校サッカー選手権大会 青森県大会の記事を少しだけ紹介!
2018年12月24日
22連覇!冷静さ保った青森山田が出し切った野辺地西を振り切る
文:吉田太郎
今年の全国総体や選手権予選の傾向として、守備組織を構築し、 ”頑張り続ける “ことのできるチームが前評判を覆し、躍進している印象がある。加えて攻撃で違いを生み出せる選手がいれば、より勝利に近づく。八戸学院野辺地西はそのような要素が噛み合い、 ”絶対王者 “を苦しめた。
昨年の決勝スコアは11ー0。前半2分、MF檀崎竜孔主将の左FKを青森山田の右SB橋本峻弥が頭で流し込んだ瞬間、野辺地西の選手達の頭に「今年も」の不安がよぎっただろう。その後、野辺地西は相手の重圧を怖れてか、奪ったボールを簡単に失っては青森山田の連続攻撃を浴びることに。対して青森山田は、MF天笠泰輝を中心とした切り替えの速い攻守からチャンスを作り出していた。
だが、三上晃監督が「次の失点をしなかったことが一番良かった部分ですね」と振り返ったように、1点差で凌いだ野辺地西は前半27分のMF工藤拓人投入で流れを変える。工藤が早速キープ力を発揮していたこともあり、この時間帯から最終ラインの押し上げが向上。コンパクトな陣形を継続すると、好守から工藤やMF沼倉幸哉の仕掛けで攻め返した。
一方、青森山田は後半開始からギアチェンジ。スピード、迫力のある攻撃で相手を飲み込もうとする。だが、野辺地西は丁寧なラインコントロールでオフサイドを連発。加えて、後半は空中戦で長身MF宍戸勇介が奮闘し、セカンドボールを拾う回数も増やす。そして、オープン攻撃を繰り出した。
(続く)