NEWS&TOPICS
2月25日発売の最新号「AOMORI GOAL VOL.62」から第98回全国高校サッカー選手権大会に出場した昌平高校。弘前市出身でセンターバックで出場した『西澤寧晟』の記事を少しだけ紹介!
2020年03月04日
かつてのチームメイトと邂逅、抱いた人一倍の対抗心
出身:青森県弘前市
生年月日:2001年6月20 日
身長/体重:176cm/65kg
経歴:リベロ津軽SC U-12→リベロ津軽SC U-15
選手権準々決勝、青森山田と対峙したのは、埼玉県代表の昌平高校。前半のうちに3得点と大量リードで後半を迎えた青森山田に対し、昌平高校は猛反撃。後半開始早々にゴールを奪い反撃の狼煙をあげると、そのまま青森山田の攻勢をかわして追加点を奪取。反撃は惜しくも2得点で終わり、青森山田に敗戦を喫したものの、その猛追はスタンドを大きく沸かせ、昌平の名を全国に知らしめた。
この一進一退の攻防の余韻が冷めやらぬ試合終了直後、控室に向かう昌平のCB西澤寧晟を、少し先の廊下で待っていたのが、青森山田のCB藤原優大だった。呆然として、うっすら目に涙をためて、よく前も見えていなかった西澤は、それでも少し先で藤原が待っていることには気づいていた。西澤は藤原に対して「絶対に優勝してくれ」と伝え、藤原は「絶対に日本一になるから」と答えたという。
試合中に接触プレーで痛んだ藤原を気遣う様子を見せた西澤だが、2人はもともと、リベロ津軽SCでともにプレーした元チームメイトという間柄。試合の前日には、連絡も取り合っていたという。
小学生の頃は同じチームで戦った2人が、高校生になり、高校全国一を決める舞台で相まみえるという珍しいストーリーは、メディアからの注目を集めた。ではなぜ、西澤は青森を飛び出して埼玉県の強豪の門を叩いたのか。
「中学生の頃には県トレセンで一緒に山田中のメンバーとプレーをしていたんですが、いざ対戦するとなったら山田中に全然勝てなくて。高校進学の時に青森山田も考えたんですが、負けっぱなしのなかで山田に入るのもなんだなと思って。そこで昌平を選んだのは、まずサッカースタイルが面白かったこと。ここなら一番うまくなれると思ったんです。それに山田を倒したいなと思って。リベロは毎年昌平と遠征で対戦していたので、馴染みがあったことも理由の一つです」
打倒青森山田。この一心が、彼を昌平へ向かわせた一つの要因だった。
(続く)
誌面では、写真と記事全文を掲載していますので、ぜひご覧ください!