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今季無敗のラインメール青森 闘志を前面に出しチームを牽引する主将 <誌面未掲載インタビュー>
2025年06月06日
今季こそ悲願のJFL優勝・J3昇格を目指すラインメール青森。
藤崎町出身の原崎政人新監督を迎え、JFL参戦10年目にして初の開幕戦勝利を果たすと、ここまでリーグ戦10試合無敗で2位。さらにJ3ヴァンラーレ八戸にPK戦で勝利して天皇杯青森県代表の座も掴み取り、1回戦ではBTOP北海道を5-0で撃破して、今まさに勢いに乗っている。
現在発売中の青森ゴールvol.93では、ラインメール青森の選手名鑑、新監督・新加入選手のインタビューを掲載。今回は遠藤元一キャプテンの誌面未掲載インタビューと、ファン・サポーターへのメッセージをお届けする。
産業能率大学から長野パルセイロに加入しJリーガーとしてのキャリアをスタートさせた遠藤元一選手。その後カマタマーレ讃岐、FC岐阜で活躍し、リーグ戦・天皇杯で計160試合出場を記録する。
北海道の強豪・旭川実業高校出身で、全国高校選手権にも二度出場。高円宮杯U-18プレミアリーグEASTでは青森山田高校とも対戦した。
― 遠藤選手は旭川実業高校時代に青森に来て試合をしたことがありますよね。
「はい。やられすぎてその時の記憶がないですね(※2012年の第4節、結果は1-3)。その年は1分けで、あとは全敗だったんですよ。試合するのが嫌でした、本当に(苦笑)」
― その頃から自分がプロ選手としてプレーしている未来を想像できていましたか?
「できましたね。なぜか、そういう自信だけはずっと持っていて。
たぶん周りの人たちは、僕がここまでサッカーをやるって想像できていなかったと思います。何ならプロに入るということ自体、想像していなかったと思うんですよ。でも自分だけは自信があって。『やめておけ、無理だ』ってずっと言われていたんですけど(苦笑)。でも自分では、『何で無理って思うんだろう?』って。今まで、1ミリも無理って思ったことがなくて。何をするにおいてもそうなんですけど、できないって思ったことがないんですよ。
『それは何で?』と言われたらわからないですし、説明できないんですけど、そういう性格なんですよね。
だから逆に、これまでやってきて振り返ると、もうちょっと俯瞰で見るところも持っていたらもっと良くなっていたんじゃないかな、とも思います」
― ホーム開幕戦後の会見で「このチームは一言で言うとどんなチームか」という質問に対し、遠藤選手が「熱いチームです」と答えていたのが非常に印象的でした。
「熱いですよ。みんな、根っこの部分では(熱いものを)持っているんです。だけど、僕が来て最初の頃に思ったのは、斜に構えるというか、それを出さないのがかっこいい、みたいな感じはちょっとあったんですよ」
― 最初の頃はそういう雰囲気もあったんですね。
「はい、キャンプが始まった最初くらいは。でも、僕はそういうものを前面に出してやるタイプだし、(中原)秀人くんも有くん(有田光希選手)もそうだし、そういうのがだんだん伝染していったんじゃないかなと。そして、原さん(原崎政人監督)もそういうタイプの監督なので。(熱い部分を出していこうと)言ってはいないですけど、空気感として伝わって、一日一日、一個一個の練習でそういうものが出て、それが今ではスタンダードになったんじゃないかなと思います。逆に、すかしてやっている選手が浮いちゃうみたいな、そういう空気に今はなっていると思いますね。『何でお前やらないんだよ』みたいな。
僕はけっこう試合中とか、やっていない選手がいたら厳しく言うんですけど、僕が言わなくてもいいくらい他の選手も言うので。廣末(陸)もそうです。廣末はすごく言うっていう話を聞いていましたけど、僕からしたら普通のことだったんですよ。有くんとかもそうですけど。勝つために、勝ちたいから言うわけであって、それが『うるさいな』となっているようでは、組織としてはよくないんじゃないかと。今年はそれが全然普通で当たり前になっている。本当に熱いチームですよ」
―そういうお話を聞くと、今いろいろなことが良い流れになってきているんだなと感じます。
「はい。全部がハマっている感じがします。僕はキャプテンとしてやるべきことがあるし、秀人くんは最年長としてやることを、有くんはあの立場でやることを、それぞれがやるべきことと自分のキャラがハマっている感じがしていて、組織としてすごくスムーズなんじゃないかなと思いましたね。本当にチームとしてはいい流れだと思います」
「J3に昇格するためには平均入場者数2000人以上、という課題があります。ぜひスタジアムに来てほしいですが、結果が出ていないチームを応援したいかというと、そうは思えないのが正直なところだと思うので、まず僕たちは結果を出し続けるということ。そして、見に来てくれた人たちの胸に何か刺さるような、そういう姿勢を常に見せ続けたいなと思います。皆さんが応援したいと思えるようなチームにピッチ内外でなっていきたいなと思うので、ぜひ応援していただけたらと思います」
来たる6月8日(日)13時、10位のY.S.C.C.横浜をホームに迎えるラインメール青森。会場の新青森県運動公園球技場は、カクスタと違い陸上トラックがないためピッチが近く、選手たちの迫力あるプレーを間近で見られることが魅力だ。
J3昇格のためにはホームゲームの平均入場者数2000人以上という条件もクリアしなければならない。勝利と観客動員、その両方を達成するべくラインメール青森は奮闘を続ける。
ラインメール青森選手名鑑、原崎新監督と有田光希選手、そして遠藤キャプテンのインタビューを掲載したAOMORI GOAL VOL.93は現在好評発売中!
チーム加入からホーム開幕戦までの振り返り、自身の持ち味、原崎監督や青森での生活についてなど、たっぷり語っていただきましたのでぜひご覧ください!
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