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2種(高校生)

プレミアリーグEAST第13節 青森山田高校vs柏レイソルU-18

2017年09月17日
9月16日(土)、日立柏総合グランド(人工芝)にて、プレミアリーグEAST第13節 青森山田高校vs柏レイソルU-18が行われた。

FW中村駿太にとっては古巣との対決であり、チームとしてはこれ以上、首位の清水エスパルスユースに引き離されないためにも、絶対に勝たなければいけない一戦だった。それは当然、柏U-18も一緒で、「駿太には負けたくない気持ちもあったし、上位に残るためにも勝ちたい試合だった」と、トップチーム昇格が決まっているMF田中陸が語ったように、試合はお互いの気迫と気迫が激しくぶつかり合った激戦となった。
この試合で主役となったのが、中村と2年生GK飯田雅浩だった。
立ち上がりから青森山田が攻撃のリズムを掴んだ。その中心にいたのは中村だった。
「もうこの試合は勝つこと以外考えていなかった。チームの勝利のために全力を尽くす。そうすることで成長した姿をレイソルにも見せたかった」。
高いモチベーションで臨んだ中村は、前線で相手DFラインと駆け引きをしながら、クサビを集約し、巧みなボールキープからMF郷家友太、田中凌汰の飛び出しを引き出し、さらに彼らの配球から、左の壇崎竜孔と右の佐々木友の突破力を引き出した。
7分に左サイドバックの佐藤拓海のクロスを郷家がヘッドで合わせるが、これはトップ昇格が内定している柏U-18GK猿田遥己のファインセーブに阻まれる。16分には右サイドバックの鍵山慶司のクロスを田中がヘッドで折り返し、郷家が胸トラップから反転シュート。これはDFに当たって枠に外れたが、これで得た右CKから佐藤がドンピシャヘッド。しかし、これもGK猿田のビッグセーブに阻まれた。
後半も青森山田の猛攻が続く。キックオフと同時に縦パスから壇崎が抜け出して決定機を作ると、これで得た左CKを再び佐藤がヘッド。GK猿田を破ったが、ゴールラインギリギリで相手DFにクリアをされた。
なかなかゴールをこじ開けられなかったが、焦れることなく攻め続けたことで、54分に鮮やかな崩しから待望の先制点がもたらされた。中央でボールを受けた田中が、前線に飛び出した中村の動きをおとりにして、左サイドの壇崎へ展開。壇崎のクロスをゴール前に走り込んだ田中がドンピシャヘッドで、ゴール右上に突き刺した。
均衡が崩れたことで、柏U-18も反撃に転ずる。それでもGK飯田のハイボール処理が安定し、DFラインとの連携もスムーズだったことで、失点を許さなかった。逆にカウンターから何度も決定機を作ったが、64分の中村の正確なラストパスから壇崎がゴールに迫るも、GK猿田がファインブロック。これ以上、猿田の牙城は崩せなかった。
そして、1−0の展開が濃厚となった85分、一瞬の隙を突かれ、相手にビッグチャンスを与えてしまうが、GKと1対1の状況で放ったシュートを、GK飯田が横っ飛びでビッグセーブ。相手にとって最大の決定機を凌いだことで、スコアはこれ以上動かず、1−0の完封勝利を掴みとった。
タイムアップのホイッスルと共に、柏U-18の中川はその場にうずくまって地面を叩いた。そのシーンを見ただけでも、柏U-18のこの一戦に懸ける想いが伝わって来た。さらにGK飯田の目にも涙が浮かんでいた。
「ようやくチームに貢献出来たというか…。最初の2試合は本当に迷惑をかけてしまった。プリンスリーグ東北でずっとプレーしていたので、プレミアリーグのスピードに付いて行けなかった。でも、市船戦の後に大久保コーチがビデオを編集してくれて、一緒に問題点などを話してくれた。だからこそ、絶対にゼロに抑えて恩返ししたいと思っていた。今日のように緊迫した中でゼロに抑えられて本当に良かった」。
チームの好調を支えていた正GK坪歩夢が負傷したことで、2年生である彼に出番が回って来た。しかし、今季初出場となった第10節の浦和レッズユース戦で勝利をしたが1失点。2戦目となった第11節の市立船橋戦では、自身のミスが絡んで2失点の逆転負け。プレミアリーグのリズムに順応出来ずに自信を失いかけていた。しかし、黒田剛監督の叱咤と大久保コーチとのトレーニングで調子を取り戻したことで、2試合連続完封へと繋がった。
これには「だいぶ成長をしている。坪から変わったばかりの2試合のミスを、相手がビデオで研究してそこを狙ってくる中で、本人が修正をしてくれた。やっと守護神として危機感を持ってゴール前に立てるようになった。これからが1つ1つ彼の成果となって行くと思うし、責任を持ってやって欲しい」と黒田監督も目を細めた。さらに中村に関しても、「キープもしたし、走ったし、相手の前で起点を作ってくれた。シュートは入らなかったけど、凄く良かったと思う。あれだけ収まってくれると周りは楽だし、やっぱり相手がレイソルと言うことで気持ちが入っていた。ずっと秘めたる想いがあったと思うから、こっちからは何も言う必要がなかった。萎縮せず一生懸命やってくれた」と、この日の2人のヒーローを惜しげも無く讃えた。
「我々の目指すところは失点をしないこと。去年のチームがずっとやって来たことを、今年のチームがきちんと継承すること。それがテーマだった。だからこそ、2試合連続の完封勝利は大きな意義がある。ダメでも0−0、あわよくば1点、2点とって完封勝利。今後もこれをしっかりやっていきたい」(黒田監督)。
非常に意義のある勝ち点3を掴んだ青森山田。市船戦の悪夢を払拭し、清水ユースから首位奪還を果たすべく、残りの戦いに向けてまた一段と勢いのギアを上げた。

取材 安藤 隆人
次節
9月24日(日)11:00~ vs京都サンガF.C.U-18 @青森山田高校グラウンド
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