2種(高校生)
第1回U-18青森ユースサッカーフェスティバル 地元開催の大会に強い思いで挑んだ選手たち
2022年08月18日
8月12日から15日にかけて、全国の強豪チームが青森市に集い開催されたU-18青森ユースサッカーフェスティバル。秋田県からは、今年32大会ぶり5回目となるインターハイ出場を果たし、躍進めざましいノースアジア大学明桜高校(以後、明桜)が参加した。
このチームで今季、高円宮杯U-18プリンスリーグ東北、ベスト8となった東北高校サッカー選手権、インターハイと、いずれもフル出場し守備の要として活躍しているDF②吉崎塁(3年生)とGK①川村晃生(2年生)。二人は青森FC U-12、青森FCジュニアユースで幼いころから共にプレーしてきた選手だ。
地元・青森市で開催されたこの大会について「親も見に来られる距離なので、いつも以上に勝ちたいという気持ちも強かったです」と話した吉崎塁。
予選リーグで青森山田、星稜(石川県)、初芝橋本(和歌山県)と同じグループCに入った明桜は、0勝3敗で4位となった。
「戦術以上にまず選手一人ひとりの、個々の力の差がはっきり出ていたので、そこがこれからの課題だと思います。特に一対一のところや球際、切り替えのスピードが、まだまだ自分たちには足りないと思いました」
全国の強豪チームとの対戦で得た経験を自らの糧とするだけでなく、チームを引っ張っていく3年生として、全体に還元していく責任もある。
「今いるメンバーだけではなくて、体験したことをチームに持ち帰って、チーム全体としてレベルアップしていければと思います」
【青森FC時代の吉崎塁。青森ゴールvol.57(
https://aomori-goal.com/back_number/?sc=190622_164151)では、川村と共に表紙を飾った。】
更なる成長を求めて地元を離れることに迷いはなかった。「先輩にも青森FCの人がいたので行きやすかったですし、高いレベルでやりたかったので」と、明桜への進学を選択。「サッカー面でもレベルアップできたと思いますし、自立しなければいけないので、私生活の面でも人として成長できていると思います」。
高校入学の年はコロナ禍によりインターハイが中止となるも、27年ぶりの選手権出場を果たしたチームに1年生ながら名を連ねた吉崎。2年時はインターハイと選手権、ともに決勝でPK戦の末に敗れて秋田県代表の座を逃したが、秋田県リーグ1位でプリンスリーグ東北プレーオフに挑み、2勝してプリンスリーグ参入を掴んだ。
そして最終学年となった今年、明桜はプリンスリーグ東北初参戦ながら現在暫定順位4位と、好位置につけている。上位3チームとは勝点差で離されてはいるものの、「後半戦、残っている試合は全部勝つつもりで、プレミアリーグ参入戦に行けるように頑張ります」と意気込む吉崎。残り9試合での追い上げ、そしてプレミアリーグへの扉を叩くべく、闘志を燃やす。
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青森FCの先輩が多く進学していたことや、「親元を離れて自立しながら、高いレベルでやっていきたい」という思いから、明桜高校の門を叩いた川村晃生。チームを率いる原美彦監督の『東北のサッカーを変えたい』という熱い思いを感じ、心を動かされたことも理由の一つだった。原監督の指導のもと、これまで1年半を過ごし、「感謝の気持ちや、日々謙虚に生活したり練習したりすることで、第一に人間性が成長したと思います」と川村は話している。
今後に向けて川村は、「少しずつ勝点を積み重ねていって、最終的にはいい形で今季を終われるように。先輩方が今まで歴史を作ってきてくれたので、それを崩さずにしっかりつなげて、さらに発展させていけるように頑張っていきたいと思います」と意気込みを語ってくれた。
この日午後に行われた13-16位決定戦では青森山田2ndに5-3、ついに今大会初白星を挙げた明桜。最終日に行われた13-14位決定戦では鹿児島実業に2-0で勝利し、結果13位で大会を終えた。