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青森山田高校のバスケス・バイロン、青森山田出身の山下優人が加入したいわきFCが新体制発表
2019年02月01日
取材・写真・文 安藤隆人
東北リーグ2部で139得点を挙げ、ダントツ優勝を飾ったいわきFCは、東北リーグ1部に臨む2019年シーズンの新体制発表を行った。今季は東北リーグ1部で優勝し、年末の地域対抗戦を勝ち抜いて悲願のJFL昇格を目指す。
その重責を担う期待の新戦力として青森山田出身の2選手が新たに加わった。選手権優勝メンバーであるMFバスケス・バイロンと、桐蔭横浜大のMF山下優人は、1月27日の新体制発表で決意を新たにした。
新入団選手発表で登場した2人は、壇上でそれぞれ挨拶をすると、大倉智・総監督兼代表取締役社長と田村雄三監督が司会をする形で新入団選手の紹介をした際、後輩のバイロンについて「先輩としてどう?」と聞かれた山下は、「(バイロンは)有名なんで…」と答えて会場内の笑いを誘った。
さらに山下は青森山田の選手権優勝について聞かれ、「母校の青森山田が選手権で活躍する事は、僕らの代ではなかなかいい結果が出せなかったので、凄くOBとしては嬉しくて、頼もしく思います」と答えると、「いわきFCではどのように自分を磨いて行きたいですか?」という問いには、「ここでフィジカルスタンダードなど、自分に足りない部分をどんどん克服して行って、さらに上のレベルに行けるようにしたいです」と抱負を語った。
そして今季所属選手全員が登壇する中で、一番人気はやはり選手権で一躍注目を集めたバイロンで、報道陣からの質問が集中。大倉社長も「今話題の選手なので、いわきからチリ代表になれるようにしっかりと育てて行きたい」と抱負を語った。
さらに全体会見後にも個別会見が設けられ、そこでバイロンはこう想いを語った。
―いわきFCでどのような活躍を見せて行きたいか?
バイロン:自分のストロングポイントは攻守に渡っての運動量とドリブル突破、チャンスメーク、シュート。チャンスを生み出すという所が期待されていると思います。いわきFCではまずは身体を鍛える事が大事で、もっとフィジカルが付けば足も速くなると思いますし、海外も見えて来ると思うので、1年目ですがチームの中心選手になれるように努力したい。サッカーノートもしっかりと書き続けて、1年間自分を見つめ直しながらやりたいと思います。
―いわきの印象は?
バイロン:いわきは8年前に震災があって、そこからいわきFCが作られて、環境や施設は日本トップクラスで凄いと思います。
―ユニフォームが緑(青森山田)から赤に変わりました。
バイロン:赤いユニフォームは小6以来で、背番号18番でした。こっちに来て『18番だ』と言われた時は、凄く縁のある番号だなと思います。
―改めて、なぜいわきFCを選んだのでしょうか?
バイロン:正直、Jリーグには行きたかったですが、僕は外国人国籍なので、ほとんどのチームが外国人国籍選手5枠を使っていますし、外国人選手を取るならある程度戦力になるような選手を選びます。その時はまだ僕にはその力が足りなかったのですが、いわきFCさんが一番早く僕に声を掛けてくれた。実際に環境を観たら、ヨーロッパのクラブを彷彿させるような環境で、ここでやりたいと思った事が決め手でした。ここでしっかりとフィジカルを鍛えてやりたい。フィジカルを付ければ、海外の選手はみんなフィジカルが強くてスピードがある。あれくらいのフィジカルとスピードがないと通用しないと思うので、ここで鍛える事でカットインした時に腕を使ってブロックをしたり、もっと世界基準でやれると思います。
今年のいわきFCの平均年齢は22歳。若いチームだけに野心に燃えている選手が多い。それだけにバイロンも山下も、その中でより際立つ野心を持ち、チームと共に上昇気流を描いて行く事を誓い、赤いユニフォームに袖を通している。