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大学サッカー通信

第5回 大学サッカー通信 ~山下優人(青森山田高校→桐蔭横浜大学3年)~

2017年08月09日
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第5回 山下優人(青森山田高校→桐蔭横浜大学3年)






やました ゆうと
千葉県出身。レフティー。ジェフユナイテッド市原・千葉の下部組織から単身青森の地を踏み、青森山田高校の司令塔として活躍。最大の武器は左足から繰り出される正確なフィード。2013年にはU-17日本代表のUAE遠征に帯同した。2014年度高校総体の優秀選手。
青森ゴールVol.28、30、31、32にインタビュー掲載。



取材日「2017年6月10日(土)/JR東日本カップ2017 第91回関東大学サッカーリーグ1部 前期第9節 桐蔭横浜大学 対 法政大学」

取材:文 本田悠喜(スポーツライター)




 
 そのゴールに会場はどよめいた。
 関東大学サッカーリーグ1部、前期第9節、対法政大学戦、前半38分。自陣中央やや右のサイドでこぼれ球を拾った山下が、間髪入れずに左足を振り抜く。大きな弧を描いたボールがたどり着いた先は、法政大学のゴールネットだった。
 約60mの超ロングシュート。呆然と座り込む法政大のGK。ベンチからチームメイトが飛び出し歓声をあげ、ピッチで背番号6が手荒く祝福される光景は、間違いなくこの日一番のハイライトだった。
 

「見えていたわけじゃないんですけれど、だいたいああいう場面って、キーパーは前に出ているというイメージがあるので」
 
—————そのイメージに従ってシュートした?
  「はい。結構いい弾道で、まっすぐに飛んでいってくれました」
 
 言うは易しだが、イメージ通りのプレーを実現させるのは簡単でない。山下の持つポテンシャルの一端が垣間見えたゴールだった。
 
 降格圏にあえぐチームを連勝に導く決定的な4点目を叩き込んだ山下。大学サッカーに身を投じて2年。公言するプロのサッカー選手への道を邁進する彼に、試合の直後、話を聞いた。
 
 




—————前節の初勝利と合わせて連勝です。手応えはどうでしょうか。
 前節のリーグ戦初勝利、そしてここから連勝していくという流れを止めたくなかったので、まず自分は守備、球際の部分を徹底することを意識していました。
 

—————確かに、前半から積極的に前へプレスをかけていた印象があります。
 最初はFWへのパスコースを切るという意識でやっていました。相手のボランチに出されても、そこから前に出てプレスはかけられるので。その流れで何回かボールを奪うことができました。今日はその点についてもうまくやれたと思います。前半に4得点できたのも大きかったですね。
 

—————派手なロングシュートからのゴールもありましたね。
 なんというか、ああいうゴールへのイメージは元々持っていて。ボールを持ったときに、トラップでいいところにボールが置けたのも良かったと思います。
 

—————今日の勝利で連勝ということですが、ここまでを振り返って思うことはありますか?
 今シーズンは試合に出たり、メンバー外になったりと、安定して試合に出ることができていませんでした。チームも不調で。そんななか、先週の順天堂大学戦でやってきたチャンス(4試合ぶりの先発出場)。「これを手にするしかない」という気持ちで試合に臨みました。
 

—————その結果が、リーグ戦初勝利につながりました。
 はい。今週もその流れを切らさないことを意識して。それが今日のいい守備と攻撃につながったんだと思います。
 

—————チャンスを掴むまでには苦労しましたか?
 1、2年目は試合に出られないことが多かったですね。なんで出られないのかと考えていた時期もありました。でも、そこでふてったり腐ったりしていると、どんどん悪い方向にいってしまうなと思ったので、どんどんポジティブに、ネガティブなことは考えずに練習に取り組むように切り替えました。そのうちチャンスは来るだろうと。
 高校の時にはそんな風に考えなかったんですけれど、こっちに来て、なんか、すごく考えましたね、出場できない間のメンタル面については。
 

—————高校サッカーではそういう時にも親身になって指導してくれますが、大学はそうではありませんよね。
 そうですね。自分次第という感覚が大きいですね。
 

—————そこに加えて、一人暮らしということで、家事・勉強・サッカーと大変だと思います。そういった環境で サッカーをすることについてはどう思いますか。
桐蔭横浜は練習が夕方(18時〜20時)からなので、そこから自主練をして帰るとなれば、22時ぐらいになったりします。1年目はそのあとに友人の家に泊まったりだとか、そこから夜中まで遊んだりということも何回かありました。
 でもやっぱり、それじゃ難しい。途中でサッカーに集中しようと気持ちを切り替えました。
あんまり最近は遊んだりはせず、家に帰って、ご飯を食べて、すぐ寝るようにしています。
 

—————練習後の時間の使い方は大事になってきますね。
 大学は自由な時間が多いので、それをいかに使えるか。自分の目標のために、その自由な時間を費やせるかだと思います。
 

—————どのように自由な時間を使っていますか?
 そういう時間は筋トレをするようになりましたね。その結果、球際でより戦えるようになりました。大学は自由な時間の過ごし方によって、良くも悪くも変われるんだと思います。
 

—————高校では自由な時間が限られていたと思うのですが、その分鍛えられたと思います。
 そうですね。正直、あの厳しさはなかなか味わえないので。あれ以上に苦しいということはなかなかありません。あとはサッカーに対する姿勢ですね。青森山田でその点を学べたのは大きいと思います。
大学でもブレずにサッカーと向き合えているのは、青森山田での日々が大きいと思います。
 

—————今でも交流はありますか?
 たまに正木コーチと連絡をとりますね。試合に出たりすると、LINEが送られてくることがあります。そこで相談をしたり、そういうことはありますね。
 

—————卒業した後も見てくれているんですね。
  そうですね。そう思うとちょっと緊張しますね(笑)
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—————では最後に、今後の目標について聞かせてください。
 まずは試合に出続けること。あとはボランチなので、攻守に関わり続けて、得点やアシストといった数字も記録していきたいと思います。
 自分はプロになりたいので、この一年が非常に大事になります。結果を出し続けること。そして、一試合一試合に全力で臨むこと。今年は結果を残しにいきたいと思います。





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同じ大学にいる1学年上の八戸選手との写真。
青森山田高校でも先輩、後輩の関係だった2人。
第4回の大学サッカー通信では、八戸雄太(青森山田高校→桐蔭横浜大学4年)選手を紹介していますので、ぜひご覧ください!

第4回の大学サッカー通信
https://aomori-goal.com/column/?sc=170801_190939&ct=0002

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