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12月25日発売の最新号「AOMORI GOAL VOL.61」から第98回全国高校サッカー選手権大会青森県大会の【決勝戦】の記事を少しだけ紹介!
2020年01月09日
【青森山田が23連覇達成。八戸学院野辺地西はPK戦で涙】
文:吉田太郎
近づいたかと思われた王者の背中は、まだ距離があった――。
3年連続で同カードとなった決勝は0ー0のまま、「(連覇中の)決勝はない」(青森山田・黒田剛監督)というPK戦決着に。全国最多記録更新となる23連覇を懸けた青森山田と、初優勝への最大のチャンスが訪れた八戸学院野辺地西とのPK戦は青森山田が4ー2で制し、全国大会出場を決めた。
「自信を持ってピッチに入れるようになりました」。野辺地西の三上晃監督は言う。前回決勝は後半残り6分まで1ー1の接戦を演じ、今年は総体予選、新人戦決勝でもロースコアの試合に持ち込んでいる。
総体予選では立ち上がりに飲み込まれたが、「前半の5分、10分のところが(自分たちにとっても)獲るチャンスではあると子供たちに話していた」(三上監督)。この日は風速10mにも及ぶ強風。コイントスで青森山田が風下を取ったこともあり、野辺地西は失点のリスクに気を遣いながらも、過去の対戦よりも重心をやや前に置いてゲームを始める。そして、左SB嶋脇麟太郎がロングスローを投じ、シュートレンジに入ると迷わずにシュート。守備も集中し、相手の強みである序盤で良い入りを見せた。
一方の青森山田は徐々にMF武田英寿主将が絶大な存在感を放ち出し、彼のマークを外す動きや右MF後藤健太の縦突破から攻撃が流れ出す。だが、この日は強風に悩まされ、止める・蹴るの精度が低い。それでも、セットプレーから相手に圧力をかけ、26分にはロングスローのこぼれ球に反応したMF松木玖生が左足を振り抜くが、ボールはクロスバーを叩いてしまう。
野辺地西は前半をスコアレスで折り返し、シュート数も4対6。
(続く)