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2月25日発売の最新号「AOMORI GOAL VOL.62」から第98回全国高校サッカー選手権大会で準優勝となった青森山田高校『激闘の記憶』から古宿理久の記事を少しだけ紹介!
2020年03月02日
輝いた男たち HERO`s STORY
古宿 理久
冷静沈着な司令塔自身初の選手権の舞台では、勝負どころを見極め、両足から正確にスペース、または足元へ送り届けるパスで、青森山田のゲームメイクを担った古宿。J1横浜FCへの加入が決まり、厳しいマークが予想されたが、それをものともせず、準優勝に貢献した。
現在、青森山田からプロ入りが決まっている選手が2人いる。浦和レッドダイヤモンズへの加入が内定している武田英寿と、横浜FCへの加入が内定している古宿理久だ。
両足から正確にスペース、または足元へ送り届けるパスで、青森山田のゲームメイクを担った古宿。中盤の底でコンビを組むことも多かった松木玖生は、センターラインを中心に上下動し、攻守にわたって関与するアグレッシブなタイプだったが、対する古宿のプレースタイルはまさに冷静沈着。
先述したパス技術をむやみやたらに披露するのではなく、勝負どころを見極め、効果的な場面で、しかも相手の嫌がるスペースや、そのスペースに入り込んだ選手のほしいところにパスを送ることができる。
そんな古宿は、もともと横浜FCジュニアユースの出身。ユースへの昇格が叶わず、青森山田の門を叩いた。
しかし、入学当初はC1チーム(3軍相当)からのスタート。これには古宿も「やばいなと思いました」と述懐する。当時思い描いていたのは、3年生時でのAチーム入りだったものの、北の王者の洗礼を入学早々に受けて奮起。入学から約3ヶ月後には、Bチームへの昇格を果たした。
だが、本人が「その後はわりと長くBチームでメインに戦っていました」と言うように、Aチーム入りへの壁は厚く険しいものだった。ここで少々我慢の時を過ごした彼を時に叱咤し、厳しく指導にあたったのが、Bチームを担当する千葉貴仁コーチだった。
「千葉さんに色んなことを指摘されて、正直な話、怒られてばっかりでした。当時は反発の気持ちもあったんですけど、今となっては、トップで活躍できたのも千葉さんの叱咤があってこそだと感じています。千葉さんの存在は大きかったです」と話すように、そのポテンシャルを発揮することができたのは、彼を支えるスタッフの存在があってこそ。
(続く)
誌面では、写真と記事全文を掲載していますので、ぜひご覧ください!