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2種(高校生)

高円宮杯U-18プレミアリーグEAST第14節 青森山田高校、ホームで敗れ首位キープならず

2023年09月18日
9月17日(日)、青森山田高校グラウンドで行われた高円宮杯U-18プレミアリーグEAST第14節。首位を走る青森山田高校は、8位・柏レイソルU-18をホームに迎えた。
集合写真撮影時には、負傷により戦線離脱を余儀なくされたDF22関口豪のユニフォームを掲げた。青森山田イレブンは仲間への思いとともに戦う。
両チームが前回対戦したのは開幕戦。青森山田は柏U-18にシュート1本すらも打たせず、5-0で完封勝利した。また、3月に行われたサニックス杯決勝では青森山田が1-0で勝利している。
しかし、今回はこれまでの対戦とは異なる展開が待ち受けていた。
開始12分、FW11米谷壮史のゴールで先制した青森山田だったが、35分、38分と立て続けに失点。柏U-18の1点リードで前半を終える。

巻き返しを図り臨んだ後半、57分、67分とさらに失点は続き1-4。3点差を追いかける展開となり、青森山田は長身センターバックのDF5小泉佳絃を前線に上げ、失点のリスクを覚悟で攻撃の手を強める。
「ホームで引き分けでは終わりたくなかったので、ハーフタイムにも『多少リスクを冒してでも勝ちに行こう』ということは言っていました。(小泉を前線に上げる戦術は)前期もやっていて、ある程度機能することもわかっていたので、そこは自信を持ってやりました」(正木昌宣監督)

これが功を奏し80分には小泉のゴールで2-4とすると、勢いに乗り青森山田は立て続けにゴールに迫るが、決めきれず。逆に85分、柏U-18が5点目を奪い、再び点差を広げる。このままでは終われない青森山田は90+2分にMF16後藤礼智が1点を返し、最後まで勝利への執念を見せるも反撃及ばず、3-5のスコアでタイムアップ。
計8ゴールもの打ち合いとなった試合を制したのは柏U-18だった。
青森山田はFC東京U-18に0-2で敗れた第4節以来、10試合ぶりの黒星。試合数が異なるため暫定順位ながら、この結果青森山田は首位の座を尚志高校に明け渡し、2位となった。
先制点を挙げた米谷壮史はこれで12ゴール目。リーグ得点ランキングでは単独首位に立っている。
結果として今季最多失点となってしまったが、ファインセーブを連発していたGK1鈴木将永。この悔しさを糧とし次へとつなげる。
残り時間が少なくなるなか、大きく開いた点差を取り返すためには1秒も無駄にできない。2点差に追い上げたゴールの直後、自ら素早くボールを拾い自陣へ戻る小泉佳絃。
42分から出場し、今季初得点を挙げた後藤礼智。切れ味鋭い突破は何度も会場を沸かせた。
試合を振り返り「正直、何もできなかったです」と、悔しさを滲ませたキャプテンのDF4山本虎。
「相手がどうこうではなく、完全に、自分たちのやるべきことを相手がそのまま自分たちよりもやっていました。一対一のところで負けてしまったのと、守備の強度や球際、そういうところで負けたのが一番の敗因だったのかなと思います。相手は前期0-5、シュートを1本も打てなかったという敗北をして、(この試合に対して)すごいモチベーションがあり、自分たちよりも勝つという気持ちが上回っていた。自分たちは現時点で1位というのに満足してしまって、そこで気持ち的に負けたのかなと思います」
だが落ち込んでいる暇はない。1週間後にはすぐ次の試合が待っている。首位奪還のため、敗戦から学び、立ち上がらなくてはならない。
「あと8試合ある中で、勝てばまだ優勝というチャンスはある。次の試合から本当に、もう一回やるべきことに立ち返ってやろうと思います」


正木昌宣監督は「完敗です。どのポジションでも一対一で負けていました。一対一で勝てないと、グループでもこういう結果になってしまう。向こうはサニックス、それから開幕戦と、二連敗していたので、リベンジしてやろうという気持ちが勝ったのではないかなと思います。ゲーム内容もメンタル的にも、受けて立ってしまったところが一番の敗因かなという気がします」と試合を振り返った。
「うまくいっているときは、みんないい声を掛けながらやっていますが、劣勢になったときに、ピッチ上で鼓舞するような選手がいなかった。3、4失点目したときは、誰一人として発していなかったので。そういうところを跳ね返せるパワーがないと、このあとのリーグ戦、そして選手権で、不具合は必ず生じる。そこで鼓舞できるような、チームを盛り上げられるような選手がもっと出てきてほしいということは選手たちに伝えました」
対戦した青森山田の印象を尋ねると、柏U-18の指揮を執った藤田優人コーチは「あの展開の中でもさらに追ってくる、青森山田さんのスピリットはやはり見習わなければいけないし、一つひとつの球際のこだわりだとか、そういったものはうちの選手にまだ足りないところがあるのかなと。私もそうですし、選手も勉強になったと思います」と話した。
「開幕戦では0-5ということで、そこから自分たちがどれだけ力をつけてきたか、成長できてきたか、その物差しとなるゲームでした。3失点を除けば5点取り返したということで、これまでやってきたことが少しずつ形になっているかなと思います。青森山田さんという名前に対して引かなかったこと、柏レイソルとしてのプライドを持って、受けるのではなくてやり合うことを選んだということが、まず一番の大きな勝因かなと思います」と試合を振り返った藤田コーチ。
前期は2勝5分4敗と苦しんだ柏U-18だが、中断期間明けは2勝1分無敗。この勝利で勝点3を得て7位に浮上した。


次節は9月24日(日)、青森山田は流通経済大学付属柏高校とアウェイで対戦する。
正木監督は「残り8試合全部勝つつもりで、だめなところは改善し、良いところをもっと最初から出せるように、しっかりと次の流経戦に向けて準備したい」と前を向いた。

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