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2種(高校生)

高円宮杯U-18プレミアリーグEAST第4節 青森山田高校vs浦和レッドダイヤモンズユース

2019年04月29日
高円宮杯U-18プレミアリーグEAST第4節 青森山田高校vs浦和レッドダイヤモンズユース

取材/写真/文:安藤隆人


高円宮杯プレミアリーグEAST第4節。2勝1分けで首位を走る青森山田は、アウェイで浦和レッドダイヤモンズユースと対戦した。






開幕から2試合連続の完封勝利と好スタートを切った青森山田だったが、前節の大宮アルディージャU-18戦では前半で2点のリードを奪いながらも、後半立ち上がりに1点を返されると、52分にDF内田陽介が2枚目のイエローカードで退場。10人になったことで、劣勢に立たされると、78分に同点に追いつかれてしまった。その後、10人ながら猛攻を仕掛けるも、3連勝を手にすることはできなかった。

しかし、10人で勝ち点を失わなかったことと、24日にキャプテンであり、エースの武田英寿が日本高校選抜のヨーロッパ遠征から帰国。すぐにチームに合流し、この試合で復帰を果たすなど、チームには追い風が吹いていた。
その風に乗るように、青森山田は立ち上がりから浦和を押し込んだ。FWキム・ヒョンウを1トップに置き、後方に松木玖生と武田の2シャドー、アンカーに古宿理久を、出場停止の内田に変わり右サイドバックには2年生の安斎颯馬を配置した。
12分、左CKからファーサイドに飛び込んだCB藤原優大がドンピシャのヘッドで合わせるが、これは右サイドネット。16分、浦和の強烈なシュートをGK佐藤史騎がビッグセーブ。ピンチの後にはチャンスあり、18分にMF浦川流輝亜が左サイドを突破してクロス。これを中央で松木がヘッドで合わすが、ボールはバーの上を越えていった。







押し込みながらも、ゴールを奪いきれない青森山田だったが、25分、DF神田悠成の右からのロングスローをニアで藤原がヘッドですらす。これがゴールに向かい、浦和のGK鈴木彩艶が横っ飛びでセーブ。DFが左タッチラインに掻き出すと、これで得たスローインから先制点が生まれた。
26分、神田が再びロングスローをゴール前に送り込むと、浦和DFがヘッドでクリア。ファーサイドにこぼれたボールを武田が収めると、ターンをして中央へカットイン。DFが寄せてくるのを冷静に見た武田は、左足を一閃すると、強烈なシュートはGK鈴木の手を弾いてゴール右隅に吸い込まれた。







エースの流石の一撃で青森山田が先制をすると、35分には浦和が左サイドから突破を試みるが、安斎が相手の突破を3度食い止め、最後はファールとなってしまったが、守備に喝を入れた。







37分、キムに代わって、FW田中翔太を投入。今度は田中をターゲットに攻撃のリズムを作り出した。1点のリードで迎えた後半、開始早々にチャンスを作ったのは青森山田だった。46分の決定的なシュートは浦和GK鈴木にファインセーブに阻まれ、55分には松木が前線からのハイプレスを仕掛けてパスを引っ掛けると、これを受けた後藤がすかさず仕掛けて、右足の強烈なシュート。だが、これは僅かに枠を逸れた。







22分、神田のサイドチェンジを右サイドで後藤健太が受けると、仕掛けてから中央の武田へパス。武田は正確なファーストタッチで前に持ち出すと、1点目と同じような位置から左足一閃。だが、これはゴール右ポスト外を通過していった。直後の23分にも松木がダイナミックなドリブルから、左のスペースに抜け出した田中へスルーパス。これを田中がダイレクトで狙ったが、浦和GK鈴木に阻まれた。







ことごとくチャンスを逃した結果、青森山田は浦和の息を吹き返されてしまった。

浦和はFW堀井真海に代えて10番FW山中惇希を投入すると、山中が左サイドに流れては積極的にドリブル突破を仕掛け、青森山田守備陣を押し込んで行った。80分には左サイドを山中にぶち抜かれると、クロスの対応にミスが生まれ、こぼれ球をFW盛嘉伊人に豪快に蹴り込まれ、ついに同点弾を許してしまった。
これで勢いに乗った浦和に対し、87分には左からのクロスをファーからヘッドで折り返され、がら空きのゴールに迫られるが、MF奥山圭介のシュートはバーを超えた。89分にも再び奥山にビッグチャンスを与えてしまうが、決定的なシュートを青森山田GK佐藤史騎がビッグセーブで事なきを得た。
試合はそのまま1−1でタイムアップ。青森山田は2試合連続となるドロー決着で、首位を柏レイソルU-18に明け渡した。







「昨年も開幕2連勝した後に3引き分けをしてしまい、そこで勝ち点を積み上げられなかったことが後々に響いた。今年はそれを繰り返さないためにも、勝ち切ることを意識していたけど、これで2引き分け。もう一度終盤の守備などをしっかりと話し合って次の試合に臨みたい」

試合後、先制点を奪った武田が語ったように、2試合連続でリードしていた試合を追いつかれてのドロー決着に危機感を募らせた。

「いつもラスト10〜15分のところで切れてしまう。ああいう時にメンタリティーが出る。ここはしっかりと修正していかないといけない」と、黒田剛監督もチームを引き締める言葉を口にしたが、最後に「でもネガティブに考えても仕方がないし、負けていないわけだから、時間と守備とメンタリティーを整理させれば、勝ち方の方程式という部分では悪くはないので、前向きに捉えたい」と前向きな言葉で締めた。
黒田監督の言う通り、ここ2試合は落とす可能性もあった試合だっただけに、勝ち点を拾えたとも取れる。だからこそ、これを価値あるものにすべく、次の一戦に向けてしっかりと準備をしないといけない。
次なる相手は3連勝中の首位・柏U-18をホームに迎える。前半戦最初の山場となるこの一戦で、チームの意地を見せることが出来るのか。今年のチームの真価が問われることとなる。




高円宮杯U-18プレミアリーグEAST 青森山田高校 今後の試合予定
第5節 vs 柏レイソルU-18
5月5日(日)11:00~ @青森山田高校グラウンド


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