大学サッカー通信
第13回 大学サッカー通信 ~霞恵介(青森山田高校―新潟医療福祉大学サッカー部3年)~
2018年02月08日
第13回 霞恵介(青森山田高校―新潟医療福祉大学サッカー部3年)
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かすみ けいすけ
青森県青森市出身。福田SSSから青森山田中学校に進学し、青森山田高校へ。2年生の時はプリンスリーグ東北に出場。3年時には、プレミアリーグEASTに出場し、レギュラーとしてインターハイ3位に貢献した。
青森ゴールVol.30、Vol.32にインタビュー掲載。
取材/文 安藤隆人
取材日 2017年12月13日(水)
平成29年度 第66回全日本大学サッカー選手権大会
1回戦 新潟医療福祉大学サッカー部 対 常葉大学浜松キャンパス
第66回全日本大学サッカー選手権(インカレ)1回戦。5年ぶり4回目の北信越王者・新潟医療福祉大は、初戦で東海地区3位の常葉大学浜松キャンパスと対戦し、0-2で敗れた。
「僕たちは1年からずっと、ほぼ固定されたメンバーの中でやって来て、チームの形が出来てきた中でのインカレでした。でも、この試合では全員が感じていることだと思うのですが、なにも表現できなかったというのが率直な感想です」。
こう悔しさを口にしたのはボランチの霞恵介。彼は青森県生まれであり、中学時代から青森山田でプレーをしていた。
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新潟医療福祉大は3年前にアルビレックス新潟と提携し、サッカー部の本格強化に乗り出したばかり。元桐光学園監督で中村俊輔などを育て上げた名将・佐熊裕和監督が就任すると、佐熊監督自ら全国の有能な選手をスカウトし始めた。その『第1期生』の一人が霞だった。
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青森山田時代は菊池流帆(大阪体育大)、松木駿之介(慶應義塾大学)らと共にプレーし、チームの攻撃を司る存在だった。常に冷静で周りの状況を見ながら、テンポ良くパスを出して行く霞に、佐熊監督も「彼がリズムを生み出している。素晴らしいセンスを持っている」と絶賛し、獲得に至った。
初めて青森県を飛び出し、新潟での1人暮らしと新天地でのサッカーに、最初は「慣れないことが多くて戸惑った」。しかし、チームメイトの多くが同級生で、1年時から主軸として試合に出続ける日々が、彼から戸惑いを取り除き、チームの中心としての自覚とプレーの成長を促した。
「監督によく言われるのが、『ゲームをコントロールしろ』ということ。縦に素早くボールをつけるときも、遅攻のときも、自分がボールに関わることを意識しています。高校のときより役割が変わっていて、今は少し後ろ目の位置でプレーしています。高校時代は前線と中盤を繋ぐパイプ役だったのですが、今は全体に関わることを求められています」。
チームの攻守の要となった霞率いるチームは、昨年は1、2年主体のチーム編成ながら、夏の総理大臣杯に出場。
初戦では菊池を擁する大阪体育大と対戦し、大接戦を演じた。2−2で迎えた後半アディショナルタイムにCKから菊池に決められて2−3で敗れたが、レベルの高さを全国に示した。
「流帆は相変わらずうるさかったですね(笑)。でも敵に回したら脅威でした。ハイボールも絶対に負けないですし、対人も強くて足が伸びて来る。流帆の方にはパスが出しづらかったです」。
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